わたしを形づくるもの。

うつ病になってから「私はどうして今のような性格になったのだろうか?」と考える事が多くなりました。自分が持っている特性、性格、価値観が大きく揺らいだためです。大げさに言うと過去のアイデンティティが土台から崩れ去ったためもう一度自分を見つめ直す必要があったからです。

並行して「今の自分と上手く付き合うために日々どう過ごそうか?」という対処の方法も考えるようになりました。

特性とは?

デジタル大辞泉によると、以下の定義となります。

そのものだけが持つ性質。特有のすぐれた性質。

 私個人は、特性というものは、

昔から意識的、無意識的に持っている性格や価値観、固定観念。それを元に家族や友人、知人、職場の同僚や上司等と付き合う際に表に出てくる特徴と定義しています。ポジティブな性質だけではなく、ネガティブな性質も含めて自身の「特性」だと考えています。長所と短所は表裏一体なこともあるためです。

特性を知るには?

私が取った手順をご紹介します。

  1. 自分の年代記を書くように小学校ぐらいから覚えている印象的なエピソードをまとめました。(きりが無いので適度にやるのがコツです)
  2. その時どのように感じていたのか記憶していることを書きました。
  3. 1,2が終わってから少し時間を置きました。
  4. 再びエピソードを見て今の自分であればどのように考えるかを書きました。
  5. 2で書いたこと=過去の自分の価値観、4で書いたこと=今の自分の価値観と考えて比較しました。
  6. 2と4で変わっていないことは、固定観念や特性と認定。変わっていることは、ポジティブな要因となっているのであれば放置。ネガティブな要因となっているのであれば、優先課題として対処の方法を考えます。
  7. 対処の方法は具体的に考えます。ポジティブに捉え直してみるみたいな抽象的な対処の方法は上手くいかないケースが多かったです。1時間毎に5分休憩する、朝起きたらカーテンを開けるなど具体的な行動に落とし込んだ方法の方が長続きしています。また、特定の場面をイメージすることも効果的でした。仕事の場面、ひとりの場面、家族との場面、友人との場面などです。

ミニマリストになってから

この特性をまとめたときは、ミニマリストになろうと決める前でした。そして、今振り返ってみると、また別の発見がありました。特性は変わらないもの、変えられないものだと以前の自分は諦めていました。マイナスの要素をせめて平均にしたい。そのような願望から自分の特性と、対処の方法を考えていたのです。

ミニマリストになってからモノを減らし、考え方も少しずつ柔軟になってきたように思います。特性や価値観もモノと一緒で手放すこともできるし、大事に取って置くこともできると思えるようになったのです。当たり前の話しなのですが。当事者はなかなか気がつけないものです。よく周りからは分かるのに自分では気がついていない事ってあると思います。まさに自分の中ではそんな感じでした。今では取り巻く環境によって変化するし、自分が成長するに連れて良いか悪いかは分からないですが変えられるものと考えて「今」を生きるようになりました。生きてるだけで丸儲けということです。

まとめ

特性をまとめる作業には膨大な時間がかかります。自分の年代記を書いてそこから分析するわけですから頭も使います。それだけ大変な作業だったのだからこれで完成と勘違いしてしまっていたのでしょう。過去の自分の行動を検証して同じ轍を踏まないようにすることは大切だと思います。しかし、それに固執して今の自分の可能性を狭めてしまっているとしたら残念にも思えます。同じ考え方のもとで違う行動を取っても結局根っこは同じなので似たような感じ方になる。そして結果も同じように収束していくというのが印象です。

年代記を何度も書くことは大変かもしれません。しかし、日々の気づきや引っ掛かり、考えを定期的に見直して更新していく、そして自分にとって大切なものやことを守って幸せになるために行動することとが本質的に大切なのではないか。そう考えます。