うつ病になって当事者が思うこと。

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

以下の内容は私が経験したことをベースに記載しています。多分に私見が入り込んでいるむねご容赦ください。

はじめに

うつ病を経験して改めて実感したことは「予防」の大切さです。症状が重くなる前にコンディションを整える意味でクリニックを受診したり、カウンセリングを受けることが大切だと思っています。知り合いに話せる内容なのであれば、信頼できる人に相談することも有効だと思います。しかし実際に症状が重くなってしまったらそうも行ってられません。すぐに通院したほうが良いと思います。

通院する

症状が深刻化してからクリニックに通院し始めると問診のあと薬物治療が始まります。この時期は精神的にも肉体的にも自己破壊的な行動を取ってしまったり、生活リズムが乱れて日常生活に支障が出てしまいます。この段階に来ると自己判断が裏目裏目に出てしまうことが多いため主治医の先生の指示通りに治療を進めて心身の回復を図ります。実際に最悪の時期を抜け出すためには客観的にモニタリングしてくれる誰かの助けが必須だと私は考えています。しかし課題もあります。

問題点

治療に対して受け身になる点と薬に依存的になってしまうという点です。

前者については、うつ病の治療の独自性も関わってきます。風邪や骨折のような病気を治療する場合、患者としては医師の言う通りにしていれば完治していきます。少し乱暴な言い方ですが・・・。しかし、うつ病は患者が主体的にならないと寛解(完治に近い状態)に向かわないという特徴があります。というのも今まで育った環境や今いる環境や状況、考え方のクセが症状の根っこにあるため、それらの習慣を改めない限り同じリスクが付きまとうからです。この問題を自力で解決しない限り寛解には向かいません。しかし医師の治療方針は基本的に発生、申告した症状を治療することを主軸とされているように思います。問題の根本の解決は患者である当事者に委ねられています。24時間365日自分の心身の状況をモニタリングして正確に伝えることは困難だからです。しかし、そうすると医師の言う通りにしているのに状況が解決せず長期化してしまうという現象が起こります。あくまで自分が主体になって治すという意識がないと、医師と患者の認識の齟齬が生まれて膠着状態になってしまいます。

後者については、回復したのが薬が要因なのか生活習慣や食習慣、運動習慣等の改善が要因なのか判断できないからです。医師の方は悪化することを懸念して薬を減らすことには消極的になります。減らすとしても半年とか1年スパン、寛解までには数年スパンで考えられていることがありその間も服薬を続けていると体が薬に慣れきってしまうという弊害が生じます。そして実際に薬を減らしてみると離脱症状が起こり、その旨を医師に伝えると元の薬に戻る懸念もあります。こうなると何を目的に薬を飲んでいるのか分からなくなります。

予防が大事

症状が重くなってから通院した場合通常の状態というものを主治医に伝えることが難しくなります。そのため自分では回復したと思っていても主治医がNoと判断したら治療は継続することになります。何を持って通常かは自分でも判断がつきにくい所でもあります。そのため症状の悪化を防いで回復期を長くすることが大切になります。また、悪化してもすぐに回復するような回復力も必要になってくると思います。

おわりに

うつ病の治療は前提となる知識がないままに入るケースが多いです。うつ病寛解するために治療者側のことを勉強してようやく前提がわかるようになったくらいです。主治医からは特に説明も無かったと思います。特に、うつ病は当事者主体でないと寛解しにくいということ、メンタル系に関わる支援職は細分化されているという事実には驚きました。主治医の先生のスタンス次第で変わるとは思いますが、私が経験した主治医の先生はカウンセリングのようにゆっくり話しを聞くよりも治療を優先する方が多かったです。語弊を恐れず言うと、表出している症状の改善が主目的であり再発予防や寛解は自助努力といった印象を受けていました。これも治療者側の視点を学んでようやく納得できましたが当初は冷たいと感じることもありました。

自分の心を他人が100%理解するのは容易ではないですし、不可能に近いです。そう考えると医師や支援者の方は伴走してくれる心強い存在ではありますが、あくまで治るのは自分の努力ということになります。自分のことは自分でしっかり理解するようにして、医師や支援者の方と上手な距離感で接することも必要なのかと感じています。

 

ここまで読んでくださりありがとうございます。何かの一助になれば幸いです。