うつ症状回復のためにはどれくらい昔のことから振り返るのか。

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

 

うつ症状回復のため過去を振り返ることがあります。何がトリガーとなって症状が悪化するのか調べ対処方法を考案するという目的があります。最近の出来事から振り返っていっても症状悪化が止まらない場合、幼少期から持っている固定観念や認知の歪みが要因ではないかと検討することもあります。うつ症状が出てくる原因が分かれば対処方法も考えやすくなり、原因を一つ一つ潰していくことで再発リスクを抑えることもできるのです。

症状悪化と回復を繰り返して、その都度過去の振り返りを行った結果、最近では症状も比較的安定するようになってきました。このタイミングだからこそ考えておきたいことがあります。それが「過去の振り返りが症状回復にどれくらい寄与していたか?」ということです。

私は、直近の出来事について振り返ることは非常に効果的ですが幼少期から振り返ることはあまり効果がないのではないかと疑っています。それぞれ詳細に見ていきます。

直近の出来事を振り返ることは今の自分の行動を改善するためにも必要です。例えば生活リズムや食生活が乱れていると分かったら起床就寝を理想的な時間に近づける努力をしたり自炊を始めてみたりできます。また緊張感が強い状態が続いていたのであれば休息を取るようにして体力の回復を図ることもできます。一つの考え方に固執していたと分かったら別の考え方を取り入れることもできます。コミュニケーションや人間関係が問題なのであれば接し方を変えることもできます。共通していることは課題だと思った出来事に対して解決策や改善策を練って何かしら行動に移すことができるということです。

幼少期から振り返ることに対しては疑問を持っています。というのも、幼少期からの課題が見つかった場合、それをすべての問題の原因にしかねないからです。完全に私の主観なので恐縮なのです。幼少期から振り返る作業というのは膨大な時間と労力がかかります。時にはトラウマにも向き合うことがあります。そのような過程を経て得た結論には強い力があります。また不思議なことに今抱えている問題を考えている途中に大本の原因は何かと辿っていくと幼少期からの課題に結びつくことが少くありません。

これは何故か考えてみました。それは幼少期からの問題点、課題点というものの抽象度が高くなってしまうことにあるのではないかと考えています。過去の出来事を明確に思い出すことは徐々に難しくなっていきます。曖昧な事実とその時の感情を元に振り返りを行わざるを得ません。また年とともに価値観や経験してきたことも変わっているはずなので、そのフィルターを通して過去の出来事を見ることとなります。となると問題に対して具体的かつ現在でも有効な解決策を練ることは難しくなります。曖昧な中で何か共通する要素を探そうと思うと出てくることは抽象的なモノや問題になることが多いのです。

まとめると、過去の出来事を振り返るときには注意が必要だということです。幼少期からの振り返りは症状悪化に一貫する原因らしきものを特定するためには効果がありますが現実的な対処が後回しになる可能性があります。逆に直近の出来事の振り返りは症状悪化に繋がる複数の要因一つ一つを解決する具体的な行動に結びつける効果がありますが、もしかしたらその場しのぎで終わる可能性があります。自分がどの問題を解決したいかによってどのくらい過去まで振り返るのか決めることも重要だと考えます。個人的には幼少期から振り返ることは1回で十分だと思います。あまり過去に縛られすぎるのも症状悪化に繋がりそうですし。

 

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